令和元年度 防府胃腸病院 病院指標

最も多い症例は、大腸ポリープの内視鏡的切除で、ほとんどの方が一泊二日で退院されます。次いで多い症例は、睡眠時無呼吸症候群の検査入院でした。　当院では、胃がん・大腸がんなどの消化器の悪性腫瘍を中心に手術や化学療法を実施しており、それ以外に胆石、総胆管結石、ヘルニアなどの良性疾患についても、診療・手術を行っています。
なお、2019年1月より肛門外科を開設しました。内痔核、痔瘻、直腸脱等の肛門疾患の患者様に対し、2018年度は85件、2019年度は386件の手術を伴う診療を行っておりますが、入院費用の計算が「DPC／PDPS（診断群分類を用いた定額支払い）」方式ではないため、本項の集計対象外となっています。

大腸内視鏡検査で見つかったポリープや大腸腫瘍（良性または悪性）に対する内視鏡的切除術が最も多くなっております。入院当日に切除し、1-2日程で退院されます。次いで、内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術（ESD・EMR）が多く、良性・悪性合わせると38件でした。胆管結石などによる狭窄、閉塞に対しての内視鏡治療として内視鏡的胆道拡張術、内視鏡的胆道ステント留置術、内視鏡的胆道結石除去術も多く行っております。合計すると32件でした。その他では、早期食道癌に対する、内視鏡的食道粘膜切除術（ESD・EMR）が12件、早期大腸癌に対する、早期悪性腫瘍大腸粘膜剥離術（ESD）が7件ありました。

胆のう結石症や胆のう炎に対する腹腔鏡下による胆嚢摘出術、鼠径ヘルニア手術等が多くなっております。外科では上記以外にも胃癌、大腸癌、膵臓癌、肝臓癌などに対する手術など、年間254件の手術を行っており、身体的負担の少ない鏡視下手術については98件行っています。直腸切除術に関しては、開腹、腹腔鏡それぞれの切除術、低位前方切除術、超低位前方切除術、切断術を合わせると16件ありました。同様に、結腸切除術（小腸含む）は56件、胃切除術は25件でした。さらに、腹腔鏡下虫垂切除術が17件、腹腔鏡下直腸脱手術が11件と上位となっております。胸水・腹水濾過濃縮再静注法（ＣＡＲＴ）が4件、その他臓器別に挙げると、胆のう・胆道系の手術が38件、肝臓が5件、膵臓が6件でした。診断群分類別患者数等の項目でも挙げましたが、肛門疾患の手術は386件でした。