広報誌「いてふ」第92号(1月号)
2024.12.25
(2025年1月発行)
防府胃腸病院 広報誌「いてふ」第92号 目次
◇年頭所感
理事長・病院長 三浦修
高齢かつ人口減少時代で、県民と市民のために地域医療を
いかに支え続けるかが最重要課題と認識しています。
副院長・診療部長 外山栄一郎
当院は消化器専門病院として生まれ59年目を迎えました。
今年も皆様の健康をお守りできるよう精進致します。
広島大学病院寄附講座准教授 奥田浩
医師になって20年以上経ちましたが、今年も新しい事に挑
む気持ちを忘れずに頑張ろうと思います。
消化器内科部長 藤原純子
AI診断の実用化により内視鏡診療は新たな時代に入りました。
今年は患者さんのニーズと時代の動向によリマッチした医療
を展開していけるよう努めてまいります。
臨床研究部長 柳井秀雄
「新しき年の始めの初春の今日ふる雪のいや重(し)け吉事(よ
ごと)」(大伴家持)。万葉集の新年です。
診療部副部長・消化器外科副部長 釘宮成二
いちょうの健康はココロの健康。防府の方々の胃腸のために
できる限り邁進したいと思います。
消化器外科医師 竹尾幸子
逆算ができるようになって予約時間の厳守を心掛けたい。
消化器内科医師 平田尚志
新市役所官舎が竣工し、病院周囲の静穏さが増しました。
今年も地域の皆様の健康の助力となれるよう頑張ります。
事務局長 栗林左知
復活と再生の巳年。より良く脱皮して地域医療に貢献したいと
思います。皆様も健康にご留意を!
看護部長 中村章子
巳(実)を結ぶ充実した年となるよう看護部一同、力を合わせて
頑張ります。本年もよろしくお願いいたします。
◇AI内視鏡診断を導入しました
消化器内科部長 藤原純子
FUJIFILM社のAI診断支援システム「CAD EYE」を導入しました。食道、
胃、大腸の内視鏡検査において教師データで学習したAIが腫瘍性病変の有無を即
時に診断してくれるものです。検査医に加えてもう一人の専門医が画像を診てい
るかのような検査環境を実現することができ、診断精度の向上が期待できます。
特に大腸では、AI診断の併用により大腸がんの前駆病変である腺腫発見率の向
上が報告されており、今後大腸がんの予防に大き<貢献すると思われます。AI診
断の導入により、これまで以上に効率的で質の高い内視鏡診療を目指し、地域の
皆様に貢献していけるよう努めてまいります。
◇「腸活コラム❿」
発酵その2 発酵のチームプレー
発酵というプロセスの発祥は洋の東西を問わず、「食の保存」にあります。その
昔、乾燥した気候のコーカサス地方では、日常の保存飲料としてのワインが生み
出されたそうです。日本は水が豊富で日常飲料としての発酵酒ではありませんが、
ヤマタノオロチの時代にはすでに日本酒がありました。醸すという魅惑的な響き
の日本語は「噛む」を語源としており、口噛みの酒(噛むことで糖化、野生の酵母
でお酒になる)は、古<古事記にも記載されています。
さて、発酵のチームプレー。この日本酒にはワインにないチームプレーがあり
ます。麹菌(カビ)が糖化を担い、酵母がアルコールを生み出すことによって米と
水が日本酒に代わります。この過程で乳酸菌が雑菌を寄せ付けないためにサポー
トしているとのこと。人体の場合アルコール発酵はご<限られますが、腸内でも
発酵と腸内細菌のチームプレーが繰り広げられています。食と睡眠と運動でこれ
らの環境は大きく影響を受けることになります。いまだ、腸内細菌の多様性から
発生するメカニズムの全てには人智が及ぶに至っておりませんが、自らの大切な
心身のため、よきチームプレーをサポートしていきませんか。
◇超音波診断装置を更新しました
検査科長 杉山裕一
超音波検査は非侵襲的な検査手法で、X線の被ば<等の心配もありません。
当院ではこの超音波診断装置のひとつを2024年12月にCanon社製Aplioi700
に更新しました。これまで以上に高画質で質の高い検査が可能となります。
救急患者に対する迅速かつ正確な診断をはじめ、日常の検査においてもより短時
間で再現性のある画像診断が可能となりました。せっかくの新機種ですのでさらに
勉強し、経験を重ねて機器の性能を最大限に生かした検査を行えるようにしたいと
思います。
〇1月の外来診療予定表 ☚クリック
「いてふ」の診療予定表またはホームページ内の外来医師担当でご確認ください
〇Editorial Note 事務局長 栗林 左知
新年。お雑煮やお節料理に始まり、七草がゆに鏡開きなど、日本古来の伝統にふ
れるいい機会でもあります。食べ過ぎてしまった方は、出来るだけ早<いつものペ
ースに戻すよう心がけましょう。なかなか丸3日というわけにもいかないでしょうが、
かまどの神様もゆっくりお休みになりましたでしょうか。乙巳の年は努力を積み重
ね物事を安定に導<年だそうで、わたくしもそろそろ安定してみたいなと思う今日
この頃です。もう少し?努力が必要でしょうか…。皆様、本年もどうぞよろしくお
願いいたします。
一般財団法人 防府消化器病センター 防府胃腸病院 所在地:山口県防府市駅南町14-33 (山口県の中央部 瀬戸内海に面した街) 診療科目: 消化器外科、消化器内科、内視鏡外科、内視鏡内科、疼痛緩和内科、胃腸外科、胃腸内科、食道内科、外科、内科、放射線科、リハビリテーション科、麻酔科
※ 一般財団法人 防府消化器病センター 防府胃腸病院は、山口県防府市(防府市役所前)にある消化器専門の病院です。 腹腔鏡下手術(単孔式)、腹水治療(KM-CART)、緩和ケア、内視鏡検査・治療(胃カメラ・大腸カメラ)、人間ドック、健康診断・ピロリ菌検査・頸動脈エコー検査) |