食物繊維を知ろう!
食物繊維を知ろう!
近年、日本人の食物繊維を摂る量が減ってきています。厚生労働省2015年版日本人の食事摂取基準では一日20g前後摂ることが目標とされていますが、現状は推定14g前後しか摂れておらず(平成25年度国民健康栄養調査結果概要より)、約6gも目標に満たないのです。昔は大豆やご飯などの穀類から食物繊維を多く摂っていましたが、食物繊維を含まない肉や乳製品を食べる量が増え、雑穀や玄米ではなく精米されたお米を食べるようになりました。このような日本人の食生活の欧米化が食物繊維を摂る量が減った一因であると考えられています。食物繊維の役割を知り、積極的に、そして上手に食物繊維を摂るようにこころがけましょう。
食物繊維(人間の消化酵素では分解できない食品中の成分のこと)
不溶性食物繊維
水に溶けない性質を持ち、腸内で水分を吸収してふくらみ、便のかさを増します。それが腸壁を刺激して腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)を促します。有害物質を吸着して排出する作用もあります。
~不溶性食物繊維を多く含む食品~ たけのこ、ごぼう、とうもろこし、干ししいたけ、穀類(玄米、あわ、ひえ等)、小麦ふすま、大豆等
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水溶性食物繊維
水に溶けてゲル状になる性質を持ち、腸内の老廃物を吸着して排出します。それ自身が腸内の善玉細菌のエサになり、善玉細菌を増やす働きもします。ゲル状になるので、腸内の食物の移行がゆっくりになり血糖値の急激な上昇を抑えてくれる働きもあります。
~水溶性食物繊維を多く含む食品~ りんご、かぼちゃ、じゃがいも、大根、キャベツ、わかめ等 |
ほとんどの食品は、含有割合はそれぞれ差がありますが、不溶性も水溶性も含んでいるので摂り方についてそれほど神経質にならなくても大丈夫です。色々な食品を積極的に摂りましょう。
※身体状況、疾患により食事内容は異なりますので主治医にご相談下さい。
「からだにやさしい胃腸科レシピ」のPDFを集めて、左綴じで綴じていただくと、レシピ本になります。(PDFは、それぞれのメニューのページにあります。)